
この業界に入った頃、最も読み込んだのがこの本でした。その頃は治療院で週に一度、診療が終わったあとに勉強会があって、兄弟子から「骨盤の〇〇を触ってみろ」というようなテストがあり、それができなかったりしたものなら、今の社会常識では想像もできないような、ひどい仕打ちを受ける羽目に遭わされるのです。
「もう、あんな泣きそうになる思いは二度としたくない…」と、この本を何度も読み返し、頭に叩き込んだ思い出があります。思い返してみると、このときに努力したことで今の自分があるんだなと感じています。
本を開くと、膝や足首、股関節、骨盤、脊柱といったポイントごとに、細かく触診の方法について書かれています。触診のポイントだけでなく、筋肉や靭帯の機能もわかりやすく書かれていますので、実際の臨床に活かせる知識が身につくと思います。
今はもう本がボロボロになっていますが、今でも月に二、三度はこの本を開いて解剖を見直しています。何年経っても使えるオススメの本です。是非一度、手に取って読んでみてください。
運動療法のための機能解剖学的触診技術/上肢 改訂第2版

著:林 典雄
監修:青木 隆明
版型:B5版
総頁数:376頁 オールカラー,
イラスト450点,イラスト660点
発行年月日:2011年12月11日
ISBN:978-4-7583-1136-6
出版社:メジカルビュー社
定価6,270円(本体5,700円+税)
運動療法のための機能解剖学的触診技術/下肢 改訂第2版

著:林 典雄
監修:青木 隆明
版型:B5版
総頁数:344頁 オールカラー,
イラスト360点,イラスト640点
発行年月日:2012年3月5日
ISBN:978-4-7583-1137-3
出版社:メジカルビュー社
定価6,270円(本体5,700円+税)

作尾 大介
こころ鍼灸整骨院 院長
柔道整復師/鍼灸師
モーション・パルペーション研究会(MPSG) 講師
シュロス ベストプラックティクス セラピスト
空手の指導者をしていた頃、ケガがもとで修業を断念する道場生を山ほど目の当たりにし、治療家の道を志す。整骨院での下積み、一本立ちするための研鑽の中、現役選手として修業を続け大会で優勝。現役引退後、2013年に外傷以外での保険診療を一切使わない鍼灸整骨院を開業。現在はMPSGに所属し、カイロプラクティックの研鑽に努める傍ら、勉強会の講師として指導にも当たっている。また、構築性側弯症を手術以外で矯正するシュロス法を取り入れ、側弯症の施術に取り組んでいる。